筋肉痛になっているときの筋トレは無意味?

筋トレをした次の日は必ず筋肉痛になってしまうという人も多いのではないでしょうか。
筋トレをするうえで、しっかりと筋肉に効いているか不安になりますが、筋肉痛は効果を実感しやすい成果のひとつですね。
しかし、よく言われているのが、筋肉を十分に休ませてから筋トレをした方が良いと言うこと。筋肉痛のままだと筋トレの効果は得られないのでしょうか?
今回は筋肉痛と筋トレの上手な付き合い方をご紹介します。
筋肉痛と筋トレの関係は?
筋肉痛の原因については諸説ありますが、実にところ、筋肉痛が起こる原因は、いまだに解明されておらず、なぜ筋肉痛になるのか解らないというのが現状なのです。
一般的に言われているのが、筋トレによって筋繊維が切れたり壊れたりするのが原因というもの。ところが、乳酸などの疲労物質の蓄積によって血流が阻害され酸欠が生じていることで筋肉痛が起こるという説もあるのです。
また、軽いトレーニングでも筋肉痛が起こることがありますし、風邪をひいた時でも筋肉痛になったりします。
そもそも、筋トレをしたからといって必ず筋肉痛が起こるわけではないので、筋肉痛が起こらなくても筋トレの成果がないというわけでもないのです。
何だか難しく感じてしまうかもしれませんが、ようするに筋肉痛はトレーニングを実感できるひとつの指針ではありますが、それだけのものなのです。
筋肉痛になったから、筋肉が付つくというわけではなく、トレーニングの質、栄養補給、休養をトータルで考える必要があると言うことなのです。
筋肉痛の時は筋トレしても大丈夫?
筋肉痛の時は筋トレをしてはいけないという人もいますが、前記したように筋肉痛が必ずしも筋トレの目安にはならないのです。
つまり、少しくらいの筋肉痛なら特に心配する必要はありません。ただし、ハードな筋トレは控えた方が良いでしょう。
とくにストレッチやウォーキングなどの軽い運動をした方が、血流が促進され筋肉痛を早く回復してくれる場合もあります。
また、上半身が筋肉痛の時は、下半身の筋トレする方法もあります。
部位を変えて筋トレすれば良いだけの話です。
今日は胸、明日は背中、明後日は足…と、日ごとに鍛える部位を分割して筋トレをする方法を「スプリットルーティン(分割法)」といい、中級者以上の人は、大抵はこの方法を取り入れています。
ただし、本当に酷い筋肉痛の時は十分に休息することが必要です。
酷い筋肉痛の時に無理やり筋トレをすれば、筋肉断絶や怪我に繋がる可能性があります。
こんな時こそ「休養もトレーニング」という意識を持つことが大切。
そもそも、筋トレはタンパク合成を促進させるため、ホルモンを刺激し筋肉を回復させないと筋肉は大きくなりません。
休養もトレーニングの一環なんだと考えるようにしましょう。
筋肉痛にならない負荷だと意味がない?
繰り返しになりますが、筋肉痛が必ずしも効果の目安にはなりません。
それでも、やはり筋肉痛にならないレベルの筋トレは意味が無いと言わざるを得ません。
言っていることがブレブレに感じるかもしれませんが、筋肉痛すら起きない筋トレは、筋肉を付けるにしろ、脂肪を落とすにしろ、目に見えるような効果は期待できないということなのです。
そもそも本当に酷い筋肉痛の時は、歩くことすらツラいし、立ったり座ったりが1人でできない時もあります(…オーバーワークかも?)。こうなれば休息するしかないわけです。
つまり「筋肉痛があるときにトレーニングをしても大丈夫か?」と考える余裕がある時点で、筋トレのやり方が間違っているか、負荷が足りないのではないかと思えてしまうのです。
たまに、腹筋を毎日100回やっているとか、スクワットを300回やっているという自慢話を耳にすることがありますが、これは筋トレのやり方が間違っています。
本当に効く腹筋やスクワットであれば、100回とか300回とか絶対できないです。
例えば、腹筋であれば「ドラゴンフラッグ」、スクワットであれば「シシースクワット」。
これを100回できるでしょうか?…おそらくボディビルの大会に出場している選手でさえ無理だと思います。
筋トレマニアの人でさえMAX10回が良いところではないでしょうか?
筋トレの基本は、なるべく少ない回数で、重い負荷をかけるということ。
一般的には1セット6~12RMが適切だといわれています。
RM(=Repetition Maximum)とは最大反復回数のことで、6RMは、6回はぎりぎりできるけど7回は出来ないと負荷ということです。
理想は6RMです。少ない回数の方が筋肥大に欠かせない成長ホルモンが最も分泌されると言われているからです。
ただし、6RMは筋トレ上級者ということも覚えておいて下さい。負荷が高い分、関節に負担がかかるので、正しいフォームができていないと怪我をすることがあります。
初心者であれば、1セット10~12回を3セットを目安にし、3セット目が10RMになるくらいがベストだと思います。
もし15~20回以上もできてしまうようなら、少し負荷を上げた方が良いでしょう。
解りずらい表現かもしれませんが、「質の良い筋肉痛」になるようなトレーニングを目指してみましょう。
まとめ
筋肉痛に関しては、そのメカニズムが科学的に解明されていないこともあり、様々な考え方があります。
今回、記事にした内容も数年後には全く違った理論になってるかもしれません。
それでも、筋肉痛は筋トレをしている証であり、常にどこかが筋肉痛になっていないと気が済まないという人も少なくないと思います。
筋肉痛は筋トレの醍醐味のひとつと思っているのは筆者だけなのでしょうか?