夏場の筋トレは熱中症に注意!!水分補給を怠ると後遺症の危険性も!

夏場のトレーニングで気を付けたいのが熱中症です。
空調設備の無いジムや屋外でのトレーニングは、
とくに注意が必要です。
なかには、わざと汗を出すために、
暑いなかでトレーニングしている人がいるかもしれません。
気持ちは解らなくもないですが、
水分補給を怠ると大変なことになることもあるのです。
今回は熱中症についてご紹介します。
水分補給を怠ると…
今では考えられないと思いますが、
昭和の頃の部活では「水を飲んではダメ」という指導が一般的でした。
これは非常に危険なことなんです
2007年にはテニスの部活中に、
熱中症になって倒れた少女が後遺症で会話も出来ず、
一生寝たきりになってしまった事件がありました。
この事件は部活顧問の教師が、
生徒に水を飲ませなかったことが一番の原因です。
とても悲しく痛ましい事件ですが、
これは重度の熱中症で脳みそがゆで卵のように固まってしまい、
一度固まってしまうと、卵と一緒で元に戻らなくなってしまった状態です。
このように重度の熱中症は、カラダに障害が残ることも少なくありません。
暑い場所で作業できなくなったり
代謝異常や自律神経に障害がでることもあります。
けっして熱中症を軽く考えてはいけません!!
熱中症の原因と症状
熱中症の主な原因と症状は以下の3つです。
- 水分の不足(脱水症状)
- ミネラルの不足(熱疲労)
- 体温の異常上昇(熱射病)
水分の不足(脱水症状)
人は暑くなれば汗をかきます。
そこで筋トレをすれば体温が上がり、
当然ですが汗の量も増えますね。
また、筋肉がパンプアップすると、
筋肉に水分が集中するので、
さらに体内の水分が不足します。
喉が渇いたと感じる時は、
すでに体内の2~3%の水分が失われているのです。
十分な水分補給がされないと、
血液の循環も悪くなり、
めまいや異常な疲労感に襲われたり、
ひどい時には気を失ってしまう事があるのです。
ミネラル分の不足(熱疲労)
汗をかくと水分だけでなく、
カルシウム、鉄、ナトリウムといった、
体内のミネラルもカラダから失われていきます。
こうなると筋肉が正常に機能できない状態になり、
筋肉のけいれん(熱けいれん)が起こり、
足がつる現象といった症状となって表れます。
水分だけでなくミネラルも同時に摂ることが必要なのです。
体温の異常上昇(熱射病)
脱水状態が進むと、汗が出なくなり、
熱を放散できず体内に溜め込んでしまいます。
いわゆる熱射病と呼ばれる状態です。
体温を調節することができないので、
40℃を超える高体温になり、
脳の体温調節中枢機能が麻痺します。
意識障害などを起こし、
最悪の場合は死亡に至ることもあるので、
すぐに体温を冷やすための処置を行う必要があります。
熱中症対策
まず、こまめな水分補給が基本中のキホン。
また、水だけでは身体に必要な元素が含まれていないので、
電解質(塩分)を含む経口補水液やスポーツドリンクがおすすめ。
また運動中は15~20分ごとに水分を少しづつ飲むようにしましょう。
ちなみに熱中症を引き起こしやすい飲み物が
アルコールや、カフェインを含むお茶です。
アルコールやお茶には、
利尿作用がありカラダの水分を体外に排泄し、
血管を拡げる効果があるのです。
そのため体内の血液循環量が減少し、
熱中症を発症させやすくなります。
つぎに、猛暑の中でのトレーニングは避けること!
エアコンの無い部屋でトレーニングをする時は、
せめて扇風機を使うようにしましょう。
風に当るだけでも、体温はかなり下げることができます。
トレーニング中に頭痛や吐き気がある時は、
すぐに運動を中止して、
首の後やわきの下などを冷やすようにしましょう。
症状が回復しても、その後の運動も禁止です。
まとめ
体内の水分が10%程度失われると筋肉のけいれんが起こり、
20%程度失われると死に至る危険性があるといわれています。
夏風邪などで体調が良くないときは熱中症にもかかりやすく、
いつも以上に注意が必要です。
熱中症の疑いがある時は、まよわず病院へ行きましょう。
自分では気付かぬうちに熱中症になってる場合もあるので、
意識が曖昧で反応が鈍かったりする場合は、
すぐに病院を受診するよう、周囲の人のサポートも必要です。